こばけんdays

アクセスカウンタ

zoom RSS 【読んだ本】麦の海に沈む果実/恩田陸

<<   作成日時 : 2005/11/07 20:31   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 7 / コメント 6

画像
恩田陸の“学園もの”(と括ってしまっていいのか…)は、良いですね〜。
登場人物が良いんだな。

本作『麦の海に沈む果実』は、学園ものでファンタジーでミステリーです。
昨年、吉川英治文学新人賞や本屋大賞を受賞した『夜のピクニック』も、
とある高校の年中行事として行われる、
オーバーナイトで歩き通すイベントを通じて描かれる“学園もの”で、
一人ひとりの登場人物たちが生き生きと描かれていますが、
本作でも、個性的なキャラクターたちが人間関係を織りなしていきます。

しかーし、ご注意!
本作を『夜のピクニック』と似た雰囲気の作品だと思って手にすると、
かなりイメージが違ってしまいます。

北の地の湿原に聳え建つ全寮制の学園に、
時季はずれの転入生としてやってくる主人公・理瀬。
どういうわけか三月から新学期が始まるこの学園では、
三月以外に転入する生徒は災いをもたらすという伝説があり、
その伝説通りなのか、次々と不吉な事件が起き続けます。
物語の舞台となる学園は、現実の世界では絶対にあり得ない学校で、
校長も、かなり謎の存在として登場し物語に関わってきます。

そんな学園生活の中で、次々と起きる殺人事件や不吉な出来事、
次第に明らかにされる、理瀬やその他の生徒達の秘密、
ラストに向けて一気に解明される人間関係と真実…!
読み始めたら最後まで引きつけて放さない作品です。

はじめに“学園もの”で“ファンタジー”で“ミステリー”と書きましたが、
この作品は、それだけではない更なる深みを持っています。
それは、この作品を読み終えた時、思わず心に決めてしまったのが、
次は『三月は深き紅の淵を』を読むぞ!ということ。
これは、作品の中に登場して、物語の鍵ともなる本の名前なのですが、
その本が、実際に恩田陸の著作としてあるというのだからたまらない!
そりゃぁもう、読むしかないでしょ!

学園ものという大きな括りの中では、恩田陸は他にも
『ネバーランド』『六番目の小夜子』など、おもしろいものがたくさんありますが、
本作は、ファンタジックな部分も相まって、かなり読み応えのある作品になっていると思います。
(もちろん『ネバーランド』『六番目の小夜子』も、すっごく良いですが)

さ、次、次!『三月は…』を読まないと、私の中が途中経過状態です(^_^ ;

麦の海に沈む果実』 恩田陸 著
講談社 \1,890-
※ちなみに添付の画像は文庫です。(講談社文庫)
麦の海に沈む果実 (メフィスト・クラブ)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(7件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
麦の海に沈む果実 [恩田陸]
麦の海に沈む果実恩田 陸講談社 2000-07 「三月以外に入ってくる者があれば、そいつがこの学校を破滅に導くだろう」そんな言い伝えのある全寮制の学園に、二月の終わりの日に転入してきた少女・水野理瀬。何も知らない彼女を迎えたのは不思議な学校と、様々な秘密を抱える生徒たち。そして次々に起こる奇怪な事件。理瀬の隠された秘密とは…。 ...続きを見る
+ ChiekoaLibrary +
2005/12/12 18:36
恩田陸作品ベスト3
&nbsp;My Best Books!への投稿です。 私はかなりの恩田ファンだと思っているのですが、実は読み残している作品も6〜7作品あります。 「蒲公英草紙」は手元にあるので近々読む予定。 という状況&nbsp;での投票ですが、実は全然迷いませんでした。   .... ...続きを見る
アン・バランス・ダイアリー
2005/12/17 10:35
「麦の海に沈む果実」恩田陸
「麦の海に沈む果実」恩田陸 「麦の海に沈む果実」恩田陸 ...続きを見る
ハードを愛して ソフトを愛して
2006/02/20 04:56
【読んだ本】黒と茶の幻想/恩田陸
たっぷり楽しみました。恩田陸さんの「三月」ワールド。 私の中では、本書でシリーズ読了です。 2ヶ月ほど前に文庫化しましたが敢えて単行本で。 シリーズ4作とも読み終えてなお私の中に謎が残るのは、 一体全体これらの作品は、ほんとうはどの順番で書かれたのか? ということです。 そのくらい往きつ戻りつ絡み合いながら互いの物語に影響を与え合っているような印象です。 文学作品の何を以てして“完成度”と呼ぶのか解りませんが、 個人的な印象だけで言ってしまうと、相当に完成度の高い作品群... ...続きを見る
こばけんdays
2006/06/22 20:07
麦の海に沈む果実 恩田陸
麦の海に沈む果実 ■やぎっちょ評価コメント 陸ちゃん3冊目はこの本。 頭痛の中あともう少し、もう少しと思いながら結構必死に読みました。陸ちゃん本は途中でやめるのが難しいですね。読後はおかげさまでげっそり。 ま、そんなことはともあれ、学園という狭い世界の中で... ...続きを見る
"やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書...
2006/06/23 02:36
「麦の海に沈む果実」恩田陸
タイトル:麦の海に沈む果実 著者  :恩田陸 出版社 :講談社文庫 読書期間:2006/06/15 - 2006/06/19 お勧め度:★★★★★ ...続きを見る
AOCHAN-Blog
2006/06/27 15:15
恩田陸「麦の海に沈む果実」
恩田陸著 「麦の海に沈む果実」を読む。 このフレーズにシビれた。  わたしが少女だったころ、 わたしたちは灰色の海に浮かぶ果実だった。 ...続きを見る
ご本といえばblog
2010/04/01 20:05

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
『三月』ももちろんですが、次は『黄昏の百合の骨』も読まねばですね!『図書室の海』も再読したくなりますよね。たくさんあって大変…!でもうれしい悲鳴ですよね〜。
chiekoa
2005/12/12 18:38
chiekoaさん、TB+コメントありがとうございます。
なるほど!『麦海』の続きは『黄昏』なんですね!
恩田ループにはまりそうだぁぁ…。
こばけん
2005/12/12 19:00
「麦の海に沈む果実」を読み終わりました。
最初の1ページ目がなんとなくとっつきにくくて、何回も読みました。
うっ!とのったら、最後まで一気に読みました。
不思議な本ですよね。
登場人物のキャラ立ちがすばらしいです。
とくに校長のキャラが強烈でおもしろかったです。
ねね
2006/04/27 20:54
>ねねさん
こめんとありがとうございます。
確かに冒頭のパートは幻想的な印象が強くて取っ付きにくいですよね。
でも「うっ!」とのってくれて嬉しいです(^-^)
この作品、恩田陸さんの中でも最も
キャラクターそれぞれに対する人気が高い作品なんですよね。
そしてこの“ワールド”にハマっていくのです。

理瀬の“その後”を描いたのが『黄昏の百合の骨』、『麦の海〜』の前段となっている、このワールドの出発点となっている作品が『三月は深き紅の淵を』です。
それぞれの作品が新たな驚きを持たせてくれると思いますので、ぜひ読んでみて下さい。
こばけん
2006/04/28 02:31
先日はコメントありがとうございました。
この作品は私もはまりました。
結末が一番気に入ってます♪
黒と茶の幻想も読みたいなあと思ってますが
図書館になかなか帰ってこないので未だ未読了です(^^;
ゆうちゃん♪
2006/08/30 10:44
>ゆうちゃん♪さん
コメントありがとうございます。
『黒茶』は、もしかしたら『三月〜』を読んだ後の方が楽しめるかもしれません。
こちらを先に予約しては?
こばけん
2006/09/01 22:30

コメントする help

ニックネーム
本 文
【読んだ本】麦の海に沈む果実/恩田陸 こばけんdays/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる