【読んだ本】麦の海に沈む果実/恩田陸

恩田陸の“学園もの”(と括ってしまっていいのか…)は、良いですね~。
登場人物が良いんだな。
本作『
昨年、吉川英治文学新人賞や本屋大賞を受賞した『夜のピクニック』も、
とある高校の年中行事として行われる、
オーバーナイトで歩き通すイベントを通じて描かれる“学園もの”で、
一人ひとりの登場人物たちが生き生きと描かれていますが、
本作でも、個性的なキャラクターたちが人間関係を織りなしていきます。
しかーし、ご注意!
本作を『夜のピクニック』と似た雰囲気の作品だと思って手にすると、
かなりイメージが違ってしまいます。
北の地の湿原に聳え建つ全寮制の学園に、
時季はずれの転入生としてやってくる主人公・理瀬。
どういうわけか三月から新学期が始まるこの学園では、
三月以外に転入する生徒は災いをもたらすという伝説があり、
その伝説通りなのか、次々と不吉な事件が起き続けます。
物語の舞台となる学園は、現実の世界では絶対にあり得ない学校で、
校長も、かなり謎の存在として登場し物語に関わってきます。
そんな学園生活の中で、次々と起きる殺人事件や不吉な出来事、
次第に明らかにされる、理瀬やその他の生徒達の秘密、
ラストに向けて一気に解明される人間関係と真実…!
読み始めたら最後まで引きつけて放さない作品です。
はじめに“学園もの”で“ファンタジー”で“ミステリー”と書きましたが、
この作品は、それだけではない更なる深みを持っています。
それは、この作品を読み終えた時、思わず心に決めてしまったのが、
次は『三月は深き紅の淵を』を読むぞ!ということ。
これは、作品の中に登場して、物語の鍵ともなる本の名前なのですが、
その本が、実際に恩田陸の著作としてあるというのだからたまらない!
そりゃぁもう、読むしかないでしょ!
学園ものという大きな括りの中では、恩田陸は他にも
『ネバーランド』『六番目の小夜子』など、おもしろいものがたくさんありますが、
本作は、ファンタジックな部分も相まって、かなり読み応えのある作品になっていると思います。
(もちろん『ネバーランド』『六番目の小夜子』も、すっごく良いですが)
さ、次、次!『三月は…』を読まないと、私の中が途中経過状態です(^_^ ;
『
講談社 \1,890-
※ちなみに添付の画像は文庫です。(講談社文庫)
この記事へのコメント
なるほど!『麦海』の続きは『黄昏』なんですね!
恩田ループにはまりそうだぁぁ…。
最初の1ページ目がなんとなくとっつきにくくて、何回も読みました。
うっ!とのったら、最後まで一気に読みました。
不思議な本ですよね。
登場人物のキャラ立ちがすばらしいです。
とくに校長のキャラが強烈でおもしろかったです。
こめんとありがとうございます。
確かに冒頭のパートは幻想的な印象が強くて取っ付きにくいですよね。
でも「うっ!」とのってくれて嬉しいです(^-^)
この作品、恩田陸さんの中でも最も
キャラクターそれぞれに対する人気が高い作品なんですよね。
そしてこの“ワールド”にハマっていくのです。
理瀬の“その後”を描いたのが『黄昏の百合の骨』、『麦の海~』の前段となっている、このワールドの出発点となっている作品が『三月は深き紅の淵を』です。
それぞれの作品が新たな驚きを持たせてくれると思いますので、ぜひ読んでみて下さい。
この作品は私もはまりました。
結末が一番気に入ってます♪
黒と茶の幻想も読みたいなあと思ってますが
図書館になかなか帰ってこないので未だ未読了です(^^;
コメントありがとうございます。
『黒茶』は、もしかしたら『三月~』を読んだ後の方が楽しめるかもしれません。
こちらを先に予約しては?