【読んだ本】陰日向に咲く/劇団ひとり

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新刊本のオビって大事ですね。
今回つくづく感じました。
恩田陸さんが書いてなきゃ買ってないもの。
「ビギナーズラックにしては上手すぎる。
 あと2作は書いてもらわなきゃ。」だって。
そりゃ、買うよ。
エッセイとかだったら絶対買わないけど、
小説なんだよね。これが。
でもって、読んでみたらほんとに上手いんだもん。

どのたぐいの本なのか全くリサーチせずに、
レコードだったら“ジャケ買い”(古いなぁ)、
本だったら“表紙買い(あるいは装丁買い)”どころか、
今回は“オビ買い”だよ。
まぁ、級数も大きいし行も詰まってないのでスルスル読めました。
しかし、おもしろいし意外と読ませる。

5編から成る連作短編なのだけど、連作として読ませるテクも盛り込まれてる。
“連作短編”として読ませるという部分においては、ともするとあざとい感じもあるんだけど、
やっぱり連作たる関連づけの埋め込み方がウマイ。
てゆうか悔しいなぁ、劇団ひとりにこんなの書かれちゃって。
なら、オマエも書けんのかと問われると決して書けないんだけどね。
てっきり普通のお笑い芸人さんだと思ってたらヤラレタ。

劇団ひとり著『陰日向に咲く』を構成するのは以下の5編。

「道草」
サラリーマン生活に疲れ、ホームレスに憧れて本当にホームレスになっちゃう人の話。
「拝啓、僕のアイドル様」
食い詰めてまでアイドルに投資するオタク君の話。
「ピンボケな私」
夢はカメラマンになること、なんて言っちゃって本当は自分が何をしたいのかわからない女の子の話。
「Over run」
ギャンブルで借金まみれなくせにエラそーに人生語って、そのくせ悪党になりきれない男の話。
「鳴き砂を歩く犬」
運命の人に会うために無謀にも鳥取から浅草に出てきちゃった女の子の話。

こう書いちゃうと、たいしておもしろそうじゃないでしょ?
とーこーろーがっ!
前段からウマイウマイと書いているように、
「あっ、こんなところで!」と思わされたり、「かーっ!ここでつながるのかよ!」と思ったり、
話の展開に思わずジーンとなって不覚にも泣きそうになってしまったり…。
劇団ひとりの書いた小説で泣いちゃうの?
泣くのは劇団ひとりの専売特許じゃん(笑) みたいなことになっちゃうのですよ。

もともと、劇団ひとりの一人芝居ネタは結構嫌いじゃないんですが、(好きって言えよw)
それにしてもこの人、どこでこんな小説書けちゃうような勉強したんだろ?
たぶんものすごくたくさん小説読んだんだろうなぁ。
それにしてもこれだけのものが書けちゃうって、スゴイ。

陰日向に咲く』 劇団ひとり 著
幻冬舎 \1,470-

この記事へのコメント

KOH
2006年03月29日 00:46
まだ新聞とこばけんさんの書評を読んだだけなのですが、

:てゆうか悔しいなぁ、劇団ひとりにこんなの書かれちゃって。

これが爆笑、というか私の偽らざる気持ち。「劇団ひとりのくせに・・・」って感じですよね。

このamazonのブックレビューでの絶賛度。これは読むしかないですよね
(忙しいんだけど・・・)
こばけん
2006年03月29日 02:15
>KOHさん
コメントありがとうございます。
悪意は、なかったんですけどね、つい(^o^;

忙しくても読めちゃうから大丈夫です。
たぶん後悔もしないと思います。
たかおか
2006年04月16日 00:01
この本、ものすごい評判いいですよねー。周囲でも大絶賛です。
あの人は、なんだかんだ言っても「育ちがいい」からかしらねぇ。
こばけん
2006年04月16日 12:17
>たかおかさん
コメントありがとうございます。
すでに第2作の予定があるようですな。
chiekoa
2006年05月08日 12:37
おぉ、早くも第二作ですか…。まぁ鉄は熱いうちに打てと申しますし?←何か違う。でも正直楽しみです!
こばけん
2006年05月08日 20:37
>chiekoaさん
TBとコメントありがとうございます。
処女作を読んでみてこんな事態だったからこそ(笑)、第2作は期待しちゃいますよね。
2006年05月28日 23:11
TB、こちらにもさせて頂きました。この作品、本当にこれほど感動するとは思っていませんでした。図書館に予約しようとしたら900人以上待ちで、購入したのですが、恩田さんのコメントに偽りはありませんでした。第二作の予定があるんですね。楽しみに待とうと思います。
こばけん
2006年05月29日 00:24
>こおろぎさん
コメント&TBありがとうございます。

ちょっと待って?図書館で900人待ち?!
全員が一晩で返却したとしても3年近くかかるってことですか?
道理でこのページ、アクセス多いわけだ。
私のblog全体のアクセスが、つい先日1万5000を超えたところなのですが、この『陰日向に咲く』のページだけで1000アクセスを稼いでいるんですよ。
ひゃー。
ぴー(ピー夕一)
2006年05月30日 17:54
コメント書こうと思ったら、いやだ、こばけんが全部言っちゃってるw。
>あざとい感じもある
そう、そうなのに
>「あっ、こんなところで!」と思わされたり、
>「かーっ!ここでつながるのかよ!」と思ったり、
>話の展開に思わずジーンとなって不覚にも泣きそうになってしまったり…。

…おっしゃるとおりでございます。
文庫化されたら、あとがきはこばけんってことで。
こばけん
2006年05月31日 00:32
ええ。
幻冬舎にアプローチさせて頂きますw
すいません、コメント全部先取りしちゃって(^^;
マリー
2006年06月15日 10:49
こんにちわ~ 
話題の本、やっと読みました。第2作目もでるんですね♪
あまりにみんなが褒めるのでほんとかな~?と半信半疑でしたが・・
マリー侮っていました。
>劇団ひとりの書いた小説で泣いちゃうの?
ってとこに、共感しちゃいました(笑)
2006年06月15日 16:33
>マリーさん
コメント&TBありがとうございます。
そうなんですよ!完璧に侮っちゃってました。
ゆえにヤラレてしまいました。

共感、ありがとうございますw
tomekiti
2006年09月12日 20:28
こばけんさん、こんばんは~。
ハヤリモノでしょ?と侮っていたら、面白かったですよね(笑)
一話目のオジサンと二話目のオタク青年がつながっていたときは、
結構度肝を抜かれました。
なかなかやるな、劇団ひとり!
次回作が出るなら、また読みたいと思います。
こばけん
2006年09月14日 03:24
>tomekitiさん
次回作、期待ですねぇ~。
恩田陸さんをして言わしめるほどウマイですから、次はどんな仕掛けでくるのか…。
ご本人はこんなサイト読んでないでしょうからプレッシャーにもならないでしょうが(笑)、ホント期待しちゃいます。
なな
2007年02月01日 09:23
「劇団ひとりが本を出した?」なんて侮っていた一人です。
色々なブログで絶賛されていたので予約をかけたときには
もうすごい長い予約待ちになってました。
次作は出たと同時に予約です(買いなさいって?)
こばけん
2007年02月02日 01:31
>ななさん
そっかー、図書館で予約が一歩遅れると、
今ぐらいのタイミングになってしまうんですね。
自作はスタートダッシュをお祈りいたします。
(買え、とは言わないw)

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